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ライプニッツ係数とは何?

弁護士

「逸失利益って自分で計算できるものなの?」
「逸失利益の計算式にあるライプニッツ係数ってなに?」

例えば、あなたが交通事故被害のせいで怪我をしてしまったとして、入院を余儀無くされたとします。

あなたは交通事故に遭っていなければ本来は働いて給料をもらっていたはずです。

その額を調べるためにも、逸失利益を計算します。

そして、

逸失利益を計算するためには、ライプニッツ係数が必要なのです。

しかし、ライプニッツ係数とは一体何なのでしょうか?

この記事では、ライプニッツ係数とは何なのか、何に使うのかをお話しします。

ライプニッツ係数とは

ライプニッツ係数とは、毎月貰える給料のように、時間と関係する賠償金を一時金に換える方法です。

ドイツの数学者ゴットフリート・ライプニッツが由来です。

例えば、以下のような場合に参考にされます。

  • 交通事故で入院してしまった
  • 交通事故で一生残る後遺後障害を負わされてしまった

ライプニッツ係数について、下記で詳しくご説明します。

ライプニッツ係数は逸失利益の計算で使う

ライプニッツ係数は、主に「逸失利益」を計算する際に使われます。

逸失利益は、交通事故の被害に遭っていなければ本来得ていたはずの利益のことです。

例えば、交通事故の被害に遭って両膝を骨折、全治3ヶ月の入院をしてしまった場合、その間もらえるはずだった給料が逸失利益です。

逸失利益には、以下の3種類があります。

  • 休業損害 休業していなかったら、本来得ているはずだった収入
  • 後遺障害逸失利益 後遺障害がなかったら本来得ているはずだった収入
  • 死亡逸失利益 生きていたら本来得ているはずだった収入

 

▲休業損害 = 基礎収入 × 休業日数

交通事故被害で休業していなければ、本来得ていたはずの収入額です。

休業した分の金額を加害者に請求することができます。

  • 基礎収入 1日の基礎収入額。交通事故以前の3ヶ月分の給与額を就業日数で割る。
  • 休業日数 交通事故が原因で休んだ日数

 

▼休業損害の計算例(月給25万円ほどの人が80日間休んだ場合)

  • 月給 1ヶ月前 25万円
  • 月給 2ヶ月前 25万5000円
  • 月給 3ヶ月前 25万円
  • 3ヶ月の合計給与額 25万円+25万5000円+25万円=75万5000円
  • 1日分の給与額 75万5000円÷90日=8389円
  • 80日分の休業損害額 8389円×80日間=67万1120円

 

▲後遺障害損害損益 = 基礎収入 × 労働能力喪失率 × ライプニッツ係数

後遺障害が残らなければ得られていたはずの生涯の収入の見込み額です。

後遺障害の重度が重いほど高額になります。

交通事故の前に就業していた人が対象となります。

  • 基礎収入 交通事故に遭う前の年収が基準
  • 労働能力喪失率 後遺障害等級が1級に近いほど労働能力喪失率は低くなり、損失利益が高額になります。

 

▼後遺障害逸失利益の計算例(45歳、年収450万円)

  • 事故前の年収  450万円
  • 労働能力喪失率 27%(後遺障害等級10級の場合)
  • ライブニッチ係数 12.4622(就労可能年数20年の場合)12.4622
  • 後遺障害逸失利益 450万円×27%×12.4622=1514万1573円

 

▲死亡障害損益 = 基礎収入 × 生活費控除率 × ライプニッツ係数

死亡していなかったら本来得られていたはずの生涯の収入の見込み額です。

  • 基礎収入 交通事故に遭う前の年収を基準
  • 生活費控除率 死亡した被害者が本来得ていたはずの収入から、生きていたら使っていたはずの生活費を差し引く割合

 

▼死亡逸失利益の計算例(25歳、未婚、年収350万円)

  • 生活費控除率 30%
  • ライブニッチ係数 17,1591(就労可能年数40年の場合)
  • 死亡逸失利益 350万円 ×(100%-30%)× 17.1591 = 4203万9795円

ライプニッツ係数の計算方法

ライプニッツ係数は、以下の計算式で求めることができます。

年数 ÷ 利率 ≒ ライプニッツ係数

(利率とは、額面に対して、毎年受け取る利子の割合です。)

ライプニッツ係数の計算の例

  • 1年 1 ÷ 1.05 ≒ 0.952
  • 2年 {1 ÷ 1.05} + {1 ÷ (1.05 × 1.05)} ≒ 1.859
  • 3年 {1 ÷ 1.05} + {1 ÷ (1.05 × 1.05)} + {1 ÷ (1.05 × 1.05 × 1.05 × 1.05)} ≒ 2.723
  • ライプニッツ係数の年ごとの数値
  • 1年    0.952
  • 2年    1.859
  • 3年    2.723
  • 4年    3.546
  • 5年    4.329
  • 6年    5.076
  • 7年    5.786
  • 8年    6.463
  • 9年    7.108
  • 10年    7.722

2020年4月1日から民法改正により利率が変わる

2020年4月1日から、民法改正により、法定利率が現在の5%から3%へと引き下げになります。

また、新たに情勢によっては3年ごとに利率が見直されることとなったので、場合によっては利率が変更される可能性もあります。

ライプニッツ係数は法定利率をもとに算出しているため、法定利率の変更でライプニッツ係数の数値も変更となるでしょう。

 

▲法定利率が3%に下がることは得か損か

2020年より法定利率は5%から3%と変更となりますが、ライプニッツ係数の計算では、利率が低い方が保険料が大きくなるため、今回の改正は国民にありがたい改正と言って差し支えないでしょう。

まとめ

研究
  • ライプニッツ係数は毎月貰える給料のような、時間と関係する賠償金を一時金に換える方法
  • 年数 ÷ 利率 ≒ ライプニッツ係数
  • ライプニッツ係数は、主に逸失利益の後遺障害逸失利益や死亡逸失利益で使う
  • 逸失利益は、交通事故の被害に遭っていなければ本来得ていたはずの利益のこと
  • 休業損害は、交通事故被害で休業していなければ、本来得ていたはずの収入額
  • 休業損害 = 基礎収入 × 休業日数
  • 後遺障害逸失利益は、後遺障害がなかったら本来得ているはずだった収入
  • 後遺障害損害損益 = 基礎収入 × 労働能力喪失率 × ライプニッツ係数
  • 死亡逸失利益は、生きていたら本来得ているはずだった収入
  • 死亡障害損益 = 基礎収入 × 生活費控除率 × ライプニッツ係数
  • 2020年4月1日より、法定利率が5 %から3%へ引き下げられる

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